2013年3月23日土曜日
僕の肛門周囲膿瘍記
プロローグ
それは去年の年末のことだった。学校のPCルームに籠り卒論を書いていた22歳の「私」はお尻に違和感を覚え、卒論を投げ出し家に帰りお尻を確認したのだが…?
1章
「痔か…!」と思って続けざまに「何だ…痔か…」と思った。思えば痔とは長い付き合いだった。
「痔」に初めてなったのは、高校2年生の時だった。高校2年生の修学旅行、シンガポールに行く飛行機で10時間ほど座りっぱなしだったことにより血流が悪くなり「イボ痔」を発症したのが「痔」との出会いだった。私は驚きトイレに籠って、初めての海外旅行だから、と父親が貸してくれた高価なデジタルカメラで自分の痔を撮っては消し撮っては消しを繰り返した。
それ以来疲れている時などに時折「痔」を発症していたので、「痔」のことを自分のパラメータのようなものだと思っていた。だから今回も「何だ…痔か…疲れてるのかな…」としか思わなかった。しかし肛門をセルフ触診してる時に違和感の正体に気付いた。肛門の横にしこりの存在を感じたのだった。
私は気になって次の日もしこりを確認した。すると昨日より大きくなっているような気がした。次の日も。その次の日も、しこりは少しずつ大きくなっている気がした。「ああ、これは気のせいじゃないな」と気付いたのは大きくなりすぎたしこりによって表皮が膨らんで見えてきてからだった。これはヤバイと思った。次の日私は病院に行くことにした。
2章
私は病院に行った。受付を済ませ、診察を受けた。
「脱いでください」
「はい」
「お尻を突き出して下さい」
「はい」
「では診ますね」
お医者さんの指が驚くほどスピーディーに僕の肛門に挿入された。
「脱いでください」
「はい」
「お尻を突き出して下さい」
「はい」
「では診ますね」
お医者さんの指が驚くほどスピーディーに僕の肛門に挿入された。
そしてお医者さんが手で輪を作って、次の手術でお尻に開く穴のサイズを教えてくれた。
穴の中でハムスターが飼えそうなサイズだった。
お尻逝った~~~~~~!
それは去年の年末のことだった。学校のPCルームに籠り卒論を書いていた22歳の「私」はお尻に違和感を覚え、卒論を投げ出し家に帰りお尻を確認したのだが…?
1章
「痔か…!」と思って続けざまに「何だ…痔か…」と思った。思えば痔とは長い付き合いだった。
「痔」に初めてなったのは、高校2年生の時だった。高校2年生の修学旅行、シンガポールに行く飛行機で10時間ほど座りっぱなしだったことにより血流が悪くなり「イボ痔」を発症したのが「痔」との出会いだった。私は驚きトイレに籠って、初めての海外旅行だから、と父親が貸してくれた高価なデジタルカメラで自分の痔を撮っては消し撮っては消しを繰り返した。
それ以来疲れている時などに時折「痔」を発症していたので、「痔」のことを自分のパラメータのようなものだと思っていた。だから今回も「何だ…痔か…疲れてるのかな…」としか思わなかった。しかし肛門をセルフ触診してる時に違和感の正体に気付いた。肛門の横にしこりの存在を感じたのだった。
私は気になって次の日もしこりを確認した。すると昨日より大きくなっているような気がした。次の日も。その次の日も、しこりは少しずつ大きくなっている気がした。「ああ、これは気のせいじゃないな」と気付いたのは大きくなりすぎたしこりによって表皮が膨らんで見えてきてからだった。これはヤバイと思った。次の日私は病院に行くことにした。
2章
私は病院に行った。受付を済ませ、診察を受けた。
「脱いでください」
「はい」
「お尻を突き出して下さい」
「はい」
「では診ますね」
お医者さんの指が驚くほどスピーディーに僕の肛門に挿入された。
図ー1
「ナインボールの⑨がポケットに落ちるように、ゴルフボールがカップに吸い込まれるように、さも見事にお医者さんの指は僕の肛門に挿入された」
「あ~膿溜まってますね。手術です。」
そう告げられた。どうやら病名は「肛門周囲膿瘍」で、文字どうり肛門の周囲の筋肉の隙間みたいな場所に膿が溜まる病気らしく、その膿が他の組織を圧迫したり、膿が身体に回って高熱が出たりと良いことはなさそうだった。手術。自分には縁の無いものだと思っていた。
「手術ですか…」
「うん。今からしよっか」
驚くほどスピーディーに僕のお尻にメスが入れられた。
(はい。まぁ、ね。手術自体は普通でした。麻酔で痛みとかは無いし。でもお尻にガムテープを貼られて肛門が見やすいように左右に尻肉を広げられた時は「うわ自分の身体って他人にここまで支配されることあるんだ…」って思ったね)
図―2
「他人に尻を支配された僕」
3章
手術後は指二本がまるまる入るような穴が開いているのに何と跡を縫合しなかった。お尻に穴を開けて膿を自然に出すとのことだった。それでいて即日退院で、オムツ着用の義務化だった。つまりどういうことかと言うと、手術後私はお尻に穴が開いたままスーパーに行って成人用のオムツを買いにいった。不自由な生活が始まったなぁと思った。
うん。
始まったかに思えた。いや現に始まったのだが、メリットもあった。
それは話題になったことだった。発症から手術に関するつぶやきをtogetterにまとめたら一万ビューを超えてたし、人は人の病気の話が好きらしい。FBに手術の事をかいたら今までにないイイネの数がついた。そうしてしだいにこの病気であることが私のアイデンティティになってきた。お年寄りが集まって病気自慢をしあっているのは「なるほどそうか、病気というのがアイデンティティになるからなのか」と思えた。
そうして調子づいた私は、携帯カメラで撮ったお尻の2つの穴の写真を学校で友人たちに見せびらかし注目を得ていたのであった。
図ー3
「そうそれはまるで水戸黄門が印籠をかざすかのように」
このとき私はノリにノッていた。
4章
僕の「オムツのある生活」は1カ月経ち「オムツでいっぱいになったゴミ袋のある生活」に変わっていた。その日私は定期健診で再び病院を訪れた。
「はい」
「お尻を突き出して下さい」
「はい」
「では診ますね」
お医者さんの指が驚くほどスピーディーに僕の肛門に挿入された。
「あ~痔ろうになってますね。再手術です。」
そしてお医者さんが手で輪を作って、次の手術でお尻に開く穴のサイズを教えてくれた。
穴の中でハムスターが飼えそうなサイズだった。
お尻逝った~~~~~~!
図ー4
「お尻逝った~~~~~~!」
エピローグ
そして3か月私は手術から逃げている。5センチ×5センチぐらいの穴で、これも縫合しなくてもいずれ穴は小さくなるらしいし、人工肛門とかそういう事態ではないのだけれど、怖いのだ。
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